第244回例会 講師 洞春寺住職 深野宗泉氏 2017.3.14

 今回の卓話は、洞春寺ご住職、深野宗泉氏に「洞春公の遺訓とともに450年」と題してご講演いただきました。会場は20名を超す参加者で一杯になりました。氏は京都南禅寺での雲水修行を経て、洞春寺の名物犬「マル住職」とともに来山され、現在、山口育児院理事長、山口市仏教団団長も務められています。  卓話では、パネルを用いられて、まず明治以前の洞春寺の歴史について概説されました。元就公の菩提寺であり、もともとは広島吉田の郡山城内に建立、それから山口へ、さらには萩城内へ、そして明治2年に現在地へと目まぐるしく移動しています。この間、ペリー来航以来の国事殉難者の慰霊を藩から命じられて執り行ったことや、幕末、鴻城隊の屯所となっていたため、柱などには刀キズが多く残っていること、また明治維新後の廃仏毀釈神仏分離政策の中でも、長州藩は、薩摩に比べて仏教が徹底廃棄されることなく残ったこと、その背後には、島地黙雷や月性らの勤王僧の存在もあったとのことなどを述べられました。また山口育児院は、日清戦争後に増加した孤児の育成に努めたもので、山口県における嚆矢であることなどもお話されました。  私的なことを言えば、萩往還語り部として、市内観光ガイドをする際には、いつも洞春寺にお邪魔し、井上馨鮎川義介、そして五重塔を作った大内盛見の墓の前で説明している馴染み深いお寺です。しかし、今まで本堂の中には一度も入っていません。今回ご住職よりご了解を得たので一度お邪魔してみるつもりです。ご住職は能、狂言にも造詣が深く、そのイベントを本堂でも実施されていますので、こちらイベントにも参加してみたいと思っています。  また、解散前に、橋本さんより、3月20日、「バッハ・イン・ザ・サブウェイズ」のイベントが新山口駅で9時から開催されること、松前さんから同じく3月20日氷上公民館にて、9時半から「大内歴史講座」が開催され、氷上の前方後円墳見学会も開催されるという連絡2件がありました。奮ってご参加下さい。【古谷 記】  乾杯のご発生は、相変わらずお元気な羽山さんにお願いしました。  皆さん楽しく飲んでいます。  そして恒例の記念写真です。  二次会にもお付き合いいただきました。獺祭も東洋美人も美味でありました。