小鯖に海軍飛行場があった!

本倶楽部の熊野会員が帰宅途中に私の事務所に寄られた。 今後の卓話講師についての話の中で、 古谷眞之助さんという方についていろいろ聞いた。 御本人はグライダーの操縦もされる方らしく、 著書の山口県の航空史あれこれ」を見せてもらった。 なんとその本の17章に「海軍小鯖秘匿飛行場(山口市)」というのがあった。 内容は、戦局が押し迫った昭和20年にアメリカ軍の本土上陸部隊に対して、 練習機を使用した特攻作戦を実行するために計画した飛行場の一つだったらしい。 山に囲まれた場所であり防備に適した地形、直線道路もあり、 滑走路としての好条件を備えていることから選ばれたようだ。 取材から生まれた具体的で説得力のある記述が、 当時の風景をリアルに想像させてくれ、大変興味深く読まさせて頂いた。 筆者は最後にこう括られている。 「・・・そしてそこからは、幸いにも特攻機が飛びたたなかったことを 記憶にとどめておく必要があると思うのは筆者一人ではないだろう。」と まったく同感である。 (岡田)