第239回定例会 2016.10.11 卓話  講師 古谷忠義会員

今回の卓話は、元九州工業大学准教授、元北九州高専教授の古谷忠義会員にお話しいただきました。演題は 「制御工学の研究-ダイエットの科学と血糖値の制御」というもので、ご専門の制御工学を駆使され、皆さんの関心の高い「ダイエットと血糖値のコントロールを如何に行うか」というユニークなものでした。歴史に詳しい会員の多い我が大内倶楽部で、いわゆる「理系」のテーマで講演されたのは古谷氏が久し振りのはずです。あるいは初めてかも知れません。 微分積分因果律など専門的な言葉も出て文系頭には難しい点もありましたが、「記録するダイエット法」によって体重を実に20kgも落としたという実績を踏まえて、制御工学の考え方をやさしく解説されました。「ものごとを思い通りに動かすのが制御工学」であり、大村益次郎の「物理と数学が分からなければ世の中は何もわからない」という言葉は正に制御学そのものである、とのことでした。最後は、見事に歴史と関連付けて時間いっぱいの卓話を終えられました。ユニークなテーマだけに、いつも以上に多くの質問が飛び交った有意義なものでした。( 古谷記 )